2020年の新型コロナウィルス感染症の世界的なパンデミックから4年が経過しました。4回にわたる緊急事態宣言の発令、東京オリンピックの開催延期などもありましたが、昨年2023年5月に感染法上の分類が従来のインフルエンザ同等の「5類」となりました。その後も経過措置として医療費やワクチン接種費用の公費負担が継続していましたが、それらも今年の3月いっぱいで終了しています。
皆様の新型コロナへの意識がどう変化しているのかを記録に残す意味も込め、今年4月にアンケートを行いました。
まずは新型コロナへの意識が変わり、以前の日常に戻ってきたと感じた時期についてご紹介します。
感染法上の分類「5類化」があった2023年が最も多く、次いでその前後の今年2024年、2022年が多くなっています。全体では8割以上の方が以前の日常に戻ったと感じている一方で、今もコロナ禍初期と意識は変わらないという方もおられます。
コロナ禍で急激に普及したものにテレワーク(在宅勤務)が挙げられます。回答者のうちお勤めの方(会社員または公務員)および会社経営の方を対象にテレワークがあったかどうかを尋ねたところ53.7%の方が「テレワークがあった」と答えました。そのうち今も継続しているのはどれくらいでしょうか。
7割以上の方が事業所での勤務が中心になった(多くなった)と答えました。これらの方に、いつ事業所での勤務が中心になったかを尋ねました。
ここでも2023年という回答が多く、次いでほぼ同程度2022年でした。
コロナ禍で感染予防のため、アルコールでの手指の消毒や、人との接触機会を減らす、いわゆる「新しい生活様式」として推奨された主な行動をいつ頃まで継続していたかを尋ねました。
これらの行動制限も「5類化」の2023年まで継続していたという方が多いのですが、「アルコール消毒等の衛生対策」は約半数の方が今も継続しています。また密を避ける行動も3割近い方が、「旅行や遠出を控える」ことも2割近くの方が継続しておられます。これらはコロナ対策だけではなく、あまり人の多くない環境に慣れてしまった影響もあるかもしれません。
昨年の3月13日より「マスクの着用は個人の判断が基本」という厚生労働省の指針が示されています。それから1年が経過した現在のマスク着用意向はどうなっているでしょうか。
昨年もほぼ同時期にマスクの着用に関するアンケートを実施していたため、その結果と比較してみます。
「絶対に着用しない」という回答が若干増えたものの、それ以外はあまり変化がありません。
今年のマスク着用意向の結果を年代別に掘り下げてみます。
「絶対に着用したい」「絶対に着用しない」という率は年代によらずあまり差がありませんが、「できれば着用したくない」はおおむね年代が若いほど多く、またその分「できるだけ着用したい」もおおむね年代が高いほうに多い結果となっています。ただ年代別の大きな差は見られません。
今回は新型コロナ感染症の「5類化」1年を機に実施したアンケートの結果をご紹介しました。
【調査概要】
調査対象:有効回答 4120人(男性 2724、女性1386、性別無回答10)
調査期間:2024年4月18日~29日(マスク着用意向比較用のアンケートは2023年3月16日~27日)