新聞やテレビが書かないことへの期待が6割【週刊誌についてのアンケート結果】

2024年04月02日

戦前から100年以上の歴史がある週刊誌。最近は書店や駅売店の減少もあり、読んでいる方を見かける機会も少なくなりましたが、今でもスクープにより社会に問題を提起することも少なくありません。

くらするーむでは2月7日から18日にかけて週刊誌に対して求めること、電子化の是非、記事や連載の思い出などについてアンケートしましたので結果をご紹介します。

週刊誌を読む機会「お店、待合室等に置かれているものを読むことがある」 42.5%

週刊誌を読む機会について尋ねたところ、「お店、待合室に置かれているものを読むことがある」との回答が42.5%で最も多く、次いで「気になる号を買って読む(誌面)」で17.6%でした。電子版をサブスク(定期購読)や購入している方はまだ少数派でした。読み放題で気になる号を読むという方は7.5%でしたが今後は電子版利用が増えるかもしれませんね。

なお、週刊誌を読む機会の増減について尋ねたところ「減っている」との回答が59.8%で「増えている」は3.7%でした。

読んでいる週刊誌は総合誌が68.8%

読むことのある週刊誌について尋ねたところ、男性では「週刊文春」「週刊新潮」等の総合誌が、女性では「女性セブン」「週刊女性」「女性自身」等の女性誌が読まれる機会が多いとの結果でした。

週刊誌に求めることは「新聞やテレビが書かないことを報じる」 61.2%

(主に総合誌について)週刊誌に期待する役割を尋ねたところ、61.2%が「新聞やテレビが書かないことを報じる」と答えました。次いで「丹念な取材」が41.2%、「専門性」が34.3%、「スクープ記事」が29.3%でした。

なお、自由回答欄に寄せられた意見を分類したところ、「真実の追求や丹念な取材を重視する意見」が最も多く104件、「ゴシップやスキャンダルの報道を望まない意見」が62件、「政治への切込み・権力の監視に期待する意見」が52件でした。過度なスクープ合戦を懸念する意見やプライバシーや人権への配慮・モラルを求める意見も見られました。

週刊誌の電子化について「誌面と電子版は雑誌によって使い分けたい」 32.3%

「書店の減少などの影響で各週刊誌ともに電子版へのシフトを強めています。週刊誌はいずれ休刊になるかもしれませんが、そのことについてどうお考えですか」と、週刊誌の電子化について尋ねたところ「誌面と電子版は雑誌によって使い分けたい」が32.3%で、次いで「いつまでも誌面で読みたい」が25.2%でした。

電子版についての意見

「最近行った美容院は2店舗とも電子版でした。コロナのこともあって待合室でも誌面は見かけなくなったので、みんな電子版に慣れれば誌面はいらなくなるのではと思います」(50代女性)

「以前は通勤時の電車で読んでいましたが、読んでしまうと網棚かゴミ箱へ廃棄となりSDGsの環境問題を考えると、今はスマートフォンで情報入手する時代で電子版はやむを得ないと思います」(60代男性)

誌面についての意見

「美容室でも最近はタブレットでの提供が多くなりましたが、やはり私の年代では誌面で読む方が落ち着きます。誌面での休刊が多くなるのは寂しいです」(60代女性)

「好きな作家の連載を楽しみに読んでいて、それが後に文庫になったときは改めてまとめて読めて良いものだと思った。自分に興味のある掘り下げられた情報等、手元に置いて残しておきたいと思う記事は人それぞれにあるもの。それが人に依存するので共存は難しいかもしれないが、全て電子版になってしまうのは寂しさを感じる」(50代女性)

上記のご意見のように今では美容院等の店舗に電子版の読み放題サービスが導入され、タブレットでさまざまな雑誌が読めるようになっています。当アンケートで「お店や待合室に置かれているものを読む機会が多い」という回答が42.5%ありましたが、そういうシーンにも電子版が普及し、紙の雑誌を読む機会が減っています。

週刊誌の存続を求める意見

「新聞、テレビとは違った情報源なので、紙でもデジタルでも良いので、無くさないでほしい」(50代男性)

「週刊誌の連載小説を毎回楽しみにしていた時期が有りました。小説の発表の場としても週刊誌は存続して欲しいです」(50代女性)

週刊誌と言えば連載の小説やコラムも重要なコンテンツですね!

アンケート回答に見る週刊誌の思い出

最後にアンケートで寄せられた週刊誌に関する思い出をご紹介します。

写真週刊誌登場のインパクト

「写真週刊誌(フライデー等)が発刊された当時の驚きは大きかった」(60代男性)

1980年代に新潮社の「FOCUS」が創刊され、その後講談社の「FRIDAY」、光文社の「FLASH」など写真週刊誌が次々と刊行されました。

文春砲「疑惑の銃弾」

「昭和59年に週刊文春で連載された「疑惑の銃弾」は衝撃だった」(70代男性)

昭和59年(1984年)、週刊文春の「疑惑の銃弾」という記事でいわゆる「ロス疑惑」が報じられました。10名以上の方が思い出として挙げておられました。

今ではできない?「大学合格者名掲載」

「週刊誌に、大学の合格者名で載ったのは、うれしかった」(60代男性)

本コラムが掲載される頃はちょうど大学入学のシーズンです。今となっては考えられないですが、昔の週刊誌には一部の大学の合格者の氏名が掲載され、特集号が書店で山積みになるのが春の風物詩でした。

以上週刊誌に関するアンケート結果をご紹介しました。

【調査概要】

調査対象:有効回答 2296人(男性 1506、女性784、性別無回答6)

調査期間:2024年2月7日~18日